「放任型の親」が子どもの不登校を克服するまで 体験談前編
子どもから目を背けていては、
子どもを救えませんよね
<「放任型」の親Sさんが不登校を克服するまで 前編>
息子が不登校になったのは、
高校に入ってからです。
高校の受験に失敗したことが
引き金かもしれません。
希望していた学校ではない高校に
一応、入学はしたのですが、
休みがちで結局1年で中退してしまいました。
別の高校に受験し、
再度高校生になることが出来ましたが、
結果は同じ。
ほとんど学校に行かず、中退しました。
不登校だった子どもが他の学校に行っても、
結局不登校に戻ってしまうことはよくあることです!
そうしているうちに、悪い友達が出来たのか、
ゲームセンターなど繁華街に入り浸り、
時には暴力や恐喝をしていたようです。
俗に言う、「不良少年」になっていたのです。
私は何も言うことが出来ませんでした。
「いつか、息子自身で考えて、変わっていくだろう」
「17歳なんだから、親が口出さない方が良い」
「今は息子の思う通りにさせた方が・・・」
そう思うことで、
息子から目を背けていたのです。
今考えれば、典型的な「放任型」ですね。
親友の言葉で、ようやく気がつけました
私たち夫婦が何も言わずにいると、
息子の素行は良くなるどころか、
どんどん悪くなりました。
私には同じ年頃の
子どもがいる親友がいます。
その親友に息子の話をした時に、
「子どもの自主性、という言葉で、
親としての責任を放棄しないで!
ちゃんと注意しなきゃ。」
「あなたは、子どもを見て見ぬふりじゃない。」
「子どもを腫れ物のように扱わないで、向き合わなきゃ!」
と強い言葉で言われました。
私を叱っていたのかもしれません。
その時に、ハッ、としたのです。
言われてみれば、受験に失敗した時も、
子どもが不登校になった時も、
素行が悪くなった時も、
私たち夫婦は子どもに何も言いませんでした。
子どもが悪いことをしていても、
刺激をしないように、
機嫌を損なわないようにしていました。
親友が言うとおり、私たち夫婦は、
子どもを尊重することで、
「親の責任」から逃げていたのです。
良いことを良いと言わなければ、
悪いことを悪いと言えなければ、
息子を守れませんよね。
そういう私たちの親の態度が、
子どもの不登校の原因、非行の原因に
なったのだと、ようやくわかったのです。
実は、不登校の子どもを抱える親の会に参加していて、
似たようなことを
指摘されたことがありましたが、
「そんなことない」と聞き入れることが
出来ませんでした。
親友が叱ってくれて、
ようやく自覚出来たのです。
ばかですよね。
もっと早く自覚すればよかった。
遅くなりましたが、
息子が不登校になって2年、
息子を救うため、
私は変わろうと決意しました。
次のページは、
Sさんの体験談の中編です。
Sさんが決めたことは、
「積極的に声をかける」こと。
子どもの心が徐々に解け、本音を語ってくれるようになりました!
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